今回は淡路島の地元情報誌ダン読者さんからのアンケートをもとに訪ねた島のお豆腐屋さんで、冷奴にぴったりのお豆腐や読者さんおすすめの商品について取材してきました。
1.とうふ工房 むらかみ
水にさらさずに作っているから味が抜けず、大豆本来の甘さや風味をダイレクトに感じられます。しっかりとコシもあり、大豆を存分に味わいたい方に推したい一品です。
昨年から食べきりサイズ(3パック入り)も。
響きからして凄そうなこちらのお豆腐は今年誕生したばかりの新商品。御年75才になるご主人が『大豆とにがり』というシンプルな原料で作るお豆腐の究極を求めいきついたそう。1回の製造で少量しか作れない希少なお豆腐は、重量感があり濃厚でしっとりと舌に絡みつく食感・味わいが大変クセになります。
おすすめの食べ方例
パックのまま湯煎で温めフィルムを外しスプーンですくってお好みの調味料や薬味を添えて。
「極」を1番愉しめる食べ方です。
濃厚なお豆腐だから、サラダの主役として食べても◎。
お好みのドレッシングで召し上がれ。
※写真は胡麻ドレッシング
炊いても煮崩れしない「極」は、煮炊きものに最適。
麻婆豆腐や肉豆腐などの定番料理もいいけれど、煮魚の残り汁で炊くのもおいしいです。
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とうふ工房 むらかみ
洲本市五色町鮎原塔下912-2
TEL.0799-32-0150
営業時間:9:00~17:00
御食菜采館やマルナカ、マルヨシ、PLANTなどでも販売あり
2.(株)赤坂
出来立ての凝固したお豆腐をざるに入れ、自然に水切りして作った田舎風のお豆腐。
ざるの目が模様のように入って見た目にもたのしい一品です。食べる分だけすくって味わいましょう。専用のつゆ付
国産大豆のみで作られた夏季限定品。ざる豆腐より口当たりが滑らかで清涼感があります。
ふっくらとした厚みのあるうす揚げは、一つ一つ手作業で揚げているそう。『大豆の旨味が出せるような揚げ』作りを心がけ、水分はあえて少し残し、しっとりと仕上げています。
うす揚げのおすすめの食べ方
味噌汁にいれて
食べ応えが残るように少し大きめにカットするのが赤坂さんの薦める食べ方。揚げに含まれる水分と共に大豆の風味が汁に溶け出し、味噌汁もよりおいしくなるそうです。
そばつゆをかけてカンタン一品
ふっくらうす揚げにそばつゆをお好み量かけて、レンジで少し温めて薬味をのせれば完成。煮炊きする手間なく、味の染みたうす揚げを堪能できます。
もう一品ご紹介
しっとりきめの細やかなお豆腐をやさしく揚げた絹揚げも、食卓の主役にぴったりの食べ応えとおいしさです。
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(株)赤坂
南あわじ市福良乙1656-4
TEL.0799-52-0051
南あわじ市や洲本市内のマルナカ等で販売
3.安田豆腐店
「国産大豆の旨さを提案するのがオレの仕事」と語るご主人が作る伊賀野とうふは、濃厚な味わいとxひかりした食感が特徴です。湯豆腐・みそ汁、麻婆豆腐などでたべるのもオススメです。
取材時にみせてもらった作業風景。手作業で一つづつ詰められていきます。
こちらも冷奴によく合います
絹こしより豆乳の濃度が高いお豆腐です。大豆の濃厚でクリーミーな味わいが活きています。
***伊賀野とうふのおまけレシピ***
多くの読者が絶賛したこちらの厚揚げ。軽くフライパンで表面を焼き、つゆ(別途20円で販売)とお好みの薬味と共に食してください。外はジューシー、大豆の旨みも感じられ、つゆとの相性も抜群。ちなみに安田豆腐店で購入できるつゆは、ご主人が厚揚げにあうつゆを探し求め出会ったこだわり品です。ぜひお豆腐商品と共にそちらもお試しください。
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安田豆腐店
南あわじ市北阿万伊賀野1465-2
TEL.0799-55-1434
定休日:土日+不定休
https://www.instagram.com/yasuda___1028/
南あわじ市のマルナカ、ミニスーパー等でも販売
4.西口豆腐
母と娘の2人でお豆腐作りをしている西口豆腐さんが冷奴に薦めるのは、『絹とうふ』。つるんとした食感で食べやすく、清涼感を与えてくれる夏にぴったりのお豆腐です。
『ひりょうす』(後々に調べれみると本当はひりょうずというらしいのですが読者さんのお声をそのまま拝借しました。以後もひりょうすで表記)という言葉を初めて聞いたので、どのようなものかも想像できないまま取材へ。どうやら昔からこの地区で法事などの際に出されていた*お料理で、がんものようなもの。西口豆腐のひりょうすは、かんぴょうやきくらげ、シイタケ、ごぼうなどの食材にほんのり甘辛く下味をつけ、すったお豆腐に混ぜあわせ揚げています。やさしい味わいで、ふっくらお豆腐と、歯ごたえのある食材の食感のコントラストがクセになります。わざわざ買いに来るファンがいるのも頷けます。※ひりょうす(1枚200円)は店舗販売のみ(要事前予約)
おまけ
うす揚げで簡単おつまみを教わったよ
「お豆腐やさんならではのカンタンにできる一品を教えていただけませんか?」という編集部のリクエストに、西口さんが普段作られているうす揚げを使用した一品を教えてくれました。作り方はとてもシンプルで、割いたうす揚げに青ネギを詰めてフライパンで表面を炙れば完成。生姜醤油でさっぱりと食べれば、食欲のない暑い夏も乗り切れそうです。
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西口豆腐店
南あわじ市灘土生189-1
TEL.0799-56-0120
営業時間:要問合せ※南あわじ市・洲本市は配達も相談可能
福良マルシェでも販売
丘の上にあるお豆腐屋さんの目の前にひろがる光景がキレイだったのでパシャリ。
豆乳を絞るために使われる布が看板の下に干されていました。昔ながらのお豆腐屋さんならではの景色にほっこり。こんな風景が淡路島のあちこちにこれからも残っていてほしいものです。
編集後記
何年か前にWEB記事の企画で淡路島のお豆腐について書きたい!と少し動いていたのですが、日々のいろいろに埋もれ没に。それから時を経て、紙面でやっと今回の特集が実現できました。ばんざーい。そこで本腰をいれて、いざ淡路島のお豆腐屋さんを調べてみると、私がしっているお豆腐屋さんなんてほんと一握りで、実はめちゃめちゃ多いことが判明しました。昔ながらのお豆腐屋さんが淡路島には結構残っていたのです。すごーーーーい!これは伝えないと!どうせなら「全島豆腐MAP(略して全トーフーマップw)」なるものを紙面に作って発信するぞ!とやる気満々マンだったのですが、なんせ昔ながらのお豆腐屋さん。アポ取りは電話か直接突撃かの2択。企画書なんて送れません。最近かなしいかな、固定電話にかかってくる電話は怪しいものばかりで、固定電話のベルの音に脳内で警戒アラートが流れるのは理解できます。アポも取らず直接行ってもそれもそれで怪しさ満々です。また、地元の方向けにご商売をされている方にいきなり「取材させてください。」は、ハードルが高かったようです(ほんとその通りだと思う)。そんな中でも取材に応じてくださったお豆腐屋さんを今回は紹介させていただきました。途中、没になるのではと心が折れかけていた中、ご協力くださった店舗様には感謝しかないです。もちろん取材できなかったお豆腐屋さんも魅力いっぱいの地元に愛され魅力的なお店ばかりです。ぜひ、今回の記事を目にして淡路島のお豆腐に興味をもった方は、全島豆腐めぐりをお楽しみください。そして、いろいろなお豆腐で冷奴を堪能してください。『大豆とにがり』というシンプルな組み合わせでも作り手ごとに個性があり、食べ比べも一興です。ではでは長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
取材・記事:ペコ子