淡路島の沿岸をめでるこのコーナー。
第4回目は、満を持して、淡路市育波の消波ブロックを紹介する。
『満を持して』というのも。
実は小生、消波ブロックに目がないのである。
消波ブロックとは、海辺などにある、こういう変な形のコンクリートブロックのこと。↓
『消波ブロック』という言葉は耳馴染みがなくても、『テトラポッド』なら知ってるよ、という方はたくさんいらっしゃるかと思う。テトラポッドは、100種類以上ある消波ブロックの中の1つなのだ。上に挙げたイラストはそのうちのごく一部である。
私はこの消波ブロックを見るために、島内あちこちの沿岸へ出掛ける。
他では見られないようなブロックを発見したときの喜びったらない。
ということで、さて。
今回特に皆さんにご紹介したいスポットは、淡路市育波の小さな砂浜。
場所を説明しづらいのだが、育波橋の交差点から岩屋方面に600メートルほど進んだ沿岸に、それはある。
その名も『ジュゴンブロック』。
プラフォームサンブレス株式会社の製品で、立体型の消波ブロックだ。
アルファベットのCを背中合わせに2つ並べ、90度ひねってくっつけたような独特のフォルム。
丸みを帯びたシルエットがかわいらしい。
一部の好事家の間では“海辺のアイドル”とも呼ばれているとか、いないとか……。
淡路サンセットラインをドライブ中にこのポイントを発見したときは大変興奮した。
それまで島内でジュゴンブロックを見たことがなかったからだ。
それ以降も他の場所で見かけたことはない。
もしご存じの方がいらっしゃったら、ぜひアドタイムまでご一報いただきたい。
凸凹をがっちりと噛み合わせ、海を睨むジュゴンブロックたち。
直線距離にして40メートルほど。
なかなか頼もしい眺めである。
それにしても、ジュゴンブロックとは、ナイスなネーミングセンス。
たしかにそう言われたら、ジュゴンのあの愛らしい顔にしか見えない。
わざわざこのために足を運ぶ奇特な方は少ないと思うけど、近くに行かれることがあれば、ぜひ一度海辺を観察していただきたい。彼らは、波に打たれながら、あなたがその姿に目を留めてくれるのを、じっと待っていることだろう……。
ちなみに近くには、これまたアーティスティックな配置の六脚ブロック(技研工業株式会社)もあるので、こちらもよければ併せてご覧あれ。
……さぁ、次はどこの沿岸を歩こうか……。