2023.04.14

お花屋さんで、わくわく。

special issue

 

あたたかい春がやってきました。気持ちのいい風が吹き、暮らしに春らしい何かを取り入れたい人も多いのでは? お花は種類やカラーが豊富で、目で見て香りでたのしみ、春の訪れを感じさせてくれるのにピッタリ。 贈り物にも人気ですが、コロナ禍で自分を癒すために購入する人も増えたといいます。 視界に入るとなんだかうれしい、そんな存在。 今日はどんなお花に出会えるんだろう? そんなわくわくするお花屋さんをご紹介します。

 

今日は何を選ぼう?
見ているだけでも楽しいきもちでいっぱいに。

カナオカさんにオススメのお花を尋ねてみるとグリーン系だと教えてもらった。グリーンは手入れもしやすく、長持ちするらしい。大きいものから小さなもの、手前には合わせやすいお花も一緒にディスプレイされており、さわやかな春らしいエリアになっている。近頃は男性が一人で来店することも増えていて、小さな観葉植物を買い求める人が多いそう。卒業式や入学式シーズンにはバルーン入りの花束が人気で、店内にはカラフルなバルーンコーナーも。生花や造花など組み合わせることもでき、部活動に合わせたモチーフ(バスケットボールや音符など)もあって、お花にプラスアルファ、自分だけの特別なエッセンスが加わるとより一層大切にしたくなりそうだ。

ドライフラワーの花束やカゴに入ったアレンジメントも販売している。急なお祝い事にもすぐに購入できるのがうれしい。

木の繊維でできた「ソーラーローズ」という珍しいドライフラワーも発見。やわらかい色味が春らしい。

今年は創業30周年を迎えるそうで、お客様に喜んでもらえる周年企画もあるかも?とのこと。こちらも楽しみ。「私以外は女性のスタッフなので気軽に来て下さいね!(笑)」と社長の林さん。

花工房 カナオカ
淡路市志筑新島10-13
Tel. 0799-62-6222
9:30〜18:30
定休日:火曜
IG:@hanakouboukanaoka


 

ナチュラルな雰囲気が人気の

森の小さなお花屋さん。

緑いっぱいの小道を進んでいくと、小さなお花屋さんが現れる。店内はヨーロッパのアンティーク調の内装が施され、天井にはやさしい色合いのドライフラワーが数多く吊り下がり、手を伸ばせばお花と触れ合えるほど距離が近く感じられてまるでお花畑にいるよう。 種類も豊富で、最近は種の配合が進化しており、カラフルな色合いのものが増えているそう。生花のようで、一見ドライフラワーに見えないものも。ギフトはお店のナチュラルな雰囲気に惹かれたお客様からのおまかせのオーダーがほとんどで、リピーターの方も多い。花束づくりやリースづくりなどワークショップも随時行っており、お話しながらお花と触れ合う楽しさも伝えている。

おばあさんがスターチスの生産者だったこともあり、小さい頃からお花が好きだった店主の樫本さん。20歳の頃にお花の仕事に就くと決め、ここで働きたい!と思える花屋さんに出会うまで2年間探し続けたという。その後、経験を積み、自身のお店をオープンした。

やさしい色合いのバニーテールは、ふわふわしていて見ているだけで癒される。

rassurants. ラシュラン 
南あわじ市倭文長田224
Tel.0799-53-6170(ふくカフェと共通)
10:00〜16:00
定休日:木曜+不定休
※生花の花束は2日前の要予約
IG:@rassurants.fukucafe


 

いつでもフレッシュなお花と
出会ってほしいから。

「春はお花が一番賑やかになる季節なので、生花をたくさん用意しています」と、店主の紀田さん。その言葉通り、店内はお花のいい香り。こちらのお店は新鮮なお花を店頭に並べることをとても大切にしており、週に2回は朝3時に大阪の市場で仕入れるそう。「コンディションの良いお花を届けたいという想いで、必ず自分の目で確かめて仕入れていますね。その時々で出会うお花が違うので、一期一会の感覚で楽しんでいます」。一番好きなお花が選べないほどお花好きで、“楽しく仕事をする”がモットーの紀田さん。スタッフさんと和気あいあいとした空気感で、今日もお花とハッピーに過ごしている。

紀田さん(写真右)のひいおじいさんの代から続くF.coure。公設市場や青雲中学校前での営業を経て、今の場所へ移転して29年になる。「お祝い事やうれしいことに渡す機会が多いお花という存在。そんな仕事を通じて『うれしい』の連鎖がつづくことにやりがいを感じます」。

華やかなお仕事に見えるが、手をみるとその仕事の大変さが伝わってくる。花束をつくる際に、余分な葉を取る作業で葉あくがついた手を見せてもらった。これはバクテリアが増えるのを防ぎ、花が長持ちする大切な作業。

観葉植物も人気で、店内には育て方のアドバイスが書かれている「How to」ペーパーも。

近年ミモザが高騰しており本来の適正な価格で販売したいという想いから、同級生や知り合いの方と協力し、使用していない畑を再利用してミモザ畑をつくっている。5年育てた木は大きく成長し、たわわに実ったそう。

F.coure エフクオーレ
洲本市宇山3-5-2
Tel.0799-22-7056
9:00〜19:00
定休日:木曜(4/1より)
IG:@f.coure


 

あたらしいカタチのお花屋さん

その1*配達専門*

日常に彩りをもたらしてくれる、
あなただけのフローリスト。

昔からお花が大好きだったという菅さん。20代〜30代のころは、フリーマーケットで自分が仕入れたお花をアレンジして販売していた。「家事や育児で忙しい時期、充実した気持ちでいられるのはお花のおかげ。花を見るといつも元気が出て癒されます」。今までは自分だけで楽しんでいればいいと思っていたが、コロナや暗いニュースを見ているうちに誰かとこの気持ちをシェアしたいと思うようになり、今年の1月に「キナリおうち」をオープン。なかなか花屋さんにいけないお年寄りの方や、家事や育児で忙しいお母さんなど個人宅はもちろん、カフェなど飲食店にも配達している。

\かわいく包んでお届け!/

写真でSサイズ600円〜、Mサイズ1,200円〜、Lサイズ 3,000円〜 +配達料別途要
定期便は月1回で最低3ヶ月利用の方のみ。ただし、ギフトや特別なお花は1回のみの利用でもOK。

ネットで注文したお花の状態がよくなかったことがあり、以来必ず仕入れるお花は自分の目でみたものにしている。通常、関係者以外は市場のセリに参加できないが徳島の市場に何度も通い続け、ついに認めてもらうほどつよい情熱も!
定期便で送る花は、華やかなものよりも日常をそっと照らすような色合いをイメージ。長く楽しんでもらえるように生花からドライフラワーになるお花をセレクトしている。

自宅で育てた「ニコルユーカリ」などもお届けする花束に使用。

ドライフラワーも大好きな菅さん。かすみ草をオレンジブラウンに染色したものは色味がかわいくてお気に入りなんだそう。不定期でガーランド作りのワークショップも行っている。

 

いつか小屋をつくって誰でも訪れられるような花屋さんをしたいという夢も。

キナリおうち
南あわじ市榎列小榎列497-2
Tel.080-8322-6944
IG:@kinariouchi
定期便の申込は電話または
インスタグラムのDMまで


 

その2*出店専門*

可愛いストックを
もっとたのしもう。

 

山本農園ではホワイト、ピンク、マリン(紫)、チェリー(うすピンク)に加え、淡路島オリジナル品種の淡路ホワイト※のストックを育てている。淡路島の人にもっとストックを知ってもらいたい、お客さんの反応を直接知りたいと感じ、イベントやSodatete marketでの出店販売をはじめた。 どれも淡い色合いで、眺めていると素朴でやさしい気持ちに。ストックの他に山本さんが育てたドライフラワーも販売していて、こちらは山本さんが好きな花を種から育て、約半年かけて作り上げたもの。直接生産者さんとお話しながら購入できるので、気になることなど気軽に相談できるのがうれしい。

 

※淡路ホワイト・・・冬でも茎が長く育つように改良を重ねてできた島のオリジナルブランド。

 

玄関の一部をドライフラワー作りスペースにしたり、専用の乾燥機を購入するなど、ドライフラワーにかけるこだわりもすごい。

 

 

  →   

ドライフラワー好きになったきっかけはおばあさんが育てていた皇帝ひまわり。「思わぬ形や色に変化するのが魅力的で好きです」と山本さん。

 

おじいさんの代からつづいていて山本さんは3代目。淡路の園芸学校で知識を学んだのち、大阪の植物会社で5年働き経験を積んだ。

山本農園
※ストックは卸し業あり
IG:@farm.yamamoto.awaji
出店情報はインスタグラムにて

 


 

ステキなお花に出会えたものの、
そもそもお花ってどう生けたらいいの?

 

そんなお悩みを解消するべく、ふだんからお花を楽しんでいるすみれ窯さんに生け方のアドバイスを聞いてみました。

 

大学在学中にモノづくりがしたいと思い、淡路島の陶芸家さんへ弟子入りした織絵さん。島内の美術館でつとめながら自身の作品づくりを行い、その後独立。現在は暮らしになじむうつわや花器を中心に制作活動を行う。お料理やお花を主役ととらえ、そっと寄り添うようなうつわづくりを心がけている。
※写真のうつわと花器はすみれ窯さんのものを使用。

 

すみれ窯
IG:@sumire_pottery
購入できる場所:そらみどう、HIRAMATSUGUMI、carrat…+、Sodatete market(出店時)

 

背の高い花は口が小さいものを選ぶと安定感があって◎。

 

口が広いものは、花束をそのまま飾れておすすめです。

 

小さな花は小さな花器へ。バランスがとれやすいですよ。

 

お皿だって立派な花器に。ドライフラワーを小分けにし、そのまま飾るのでお手軽です。

 

よーく見ると「くるんっ」となっている葉っぱが。この小さなかわいいを見つけたときはその箇所が目立つように生けましょう。

 

ワンポイント!

咲いていた状態を大切に。上を向いていた花は上向きに生けることを意識してみましょう。

 

玄関:帰ってきたときに1番に目が入る場所には、明るい色の花を飾ると気分が上がります。

 

トイレ:小さなグリーンをさりげなく。花器にとらわれず、お気に入りの入れ物を使用するのも◎です。

 

野草を飾る

家にお花を飾りたいけれど、なかなか買いに行くことができない、そんな方にオススメなのが野草です。庭で採れたオオイヌノフグリも生けると絵になります。

 

ドライフラワーは吊るして飾ってみる

使いたい分だけ簡単にカットできてとても便利です。

 

 

 

<撮影/文:チル子>
※写真は一部提供分あり
情報は2023年3月末時点のものです。

ダン編集部

この記事を書いた人

ダン編集部

淡路島の地元情報誌ダンの編集部です。


special issueの他の記事