淡路島の沿岸をめでるこのコーナー。
第一回目は、淡路島の玄関口 淡路市岩屋港の、防波堤を案内する。
岩屋ポートビルを出てすぐの、広いターミナル。
休日の朝にはアワイチのサイクリストたちが集っていたり、ニジゲンノモリ行きのバスがスタンバイしていたり。
彼らを横目に、防波堤を乗り越える。
そこには整積されたテトラポッドが。
明石海峡大橋とテトラポッド。
現代土木の、ナイス・コラボレーション。
天気のいい日にここに立つと、晴れ晴れとした気分に。
そして振り返ると、絵島。
いにしえの歌人たちも愛した名勝である。
地質学的には。古第三紀の神戸層群に含まれる岩屋層(砂岩層)が露出したもので、形成年代は約1500万年前ごろだとか。
岸から絵島に橋がかかっていて、以前は気軽に島に上陸できたが、現在は柵が出来て入れなくなっている。
昔は絵島の地層に含まれるコンクリーション(ノジュール)を勝手に持って帰る人が結構いたのだとか。
なんともうらやましいのどかな時代だったんだなぁ。
そして、お気に入りの階段。
山折り、谷折り。
思わず昇降したくなる。
もともと岩屋港は明石海峡大橋が出来て高速バスが走るまでは、島の玄関口として大いに賑わっていた。
今も高速船が就航しているものの、ポートビル周辺に当時の賑わいはもうない。
だが防波堤のコンクリートたちは、
当時と変わらない姿を留めたまま、
黙して港を守りつづけていた。
……さあ、次はどこの沿岸を歩こうか……。